葬儀後の手続き

2016.06.09

相続人がやるべきこと

相続人がやるべきこと

コンシェルジュの高橋です。

 

相続手続き=何から始めたらいいのでしょうか?

 

ご身内を亡くされて、無事葬儀を終えると、皆さんが1番悩まれるのは、相続の手続きではないでしょうか?職業柄「相続って、いったい何から始めたらいいの?」といった相談をよく受けます。

 

相続手続きには、期限のあるもの、ないものがあり、期限を過ぎてしまうと、その手続き自体が出来なくなってしまうものがあります。

その為、大きな負債を相続せざるを得なくなってしまうといったケースに陥ってしまう事もあるのです。そうならない為にも、今回は、『何を?いつ?どうしたらよいか…』を観点にお話ししたいと思います。

 

【遺言書】何よりも先に遺言書の有無を確認します。相続財産をどのように分配するかは、遺言書の有無により異なりますので、1番最初に確認します。

遺言書があれば、その遺言書を確認して、自筆証書遺言などの場合は、速やかに家庭裁判所へ検認の請求をします。

 

【相続人の調査・確定】被相続人(亡くなられた方)の戸籍謄本等を取り寄せ相続人を調査し、確定させます。遺言書がない場合や遺言書に特定された財産以外の相続財産がある場合には、相続人が定まらないと相続財産の分割も出来ず、相続手続きが出来ません。困難な場合は、専門家に相談しましょう。

 

【相続財産の確認】プラスの財産とマイナスの財産のすべてを調べ、遺産をどのように承継するのか判断します。これは、前記の遺言書の確認や相続人の調査が時間を要する場合、同時進行で動かれる方が良いでしょう。なぜならば、遺産を承継しない場合、相続開始(被相続人がなくなった事)を知ってから3ヶ月以内に家庭裁判所へ『相続放棄』または『限定承認』の申述を行わなければならないからです。

 

遺産を承継する場合には、遺言書の有無により、相続財産の分割法が異なり、それぞれの分割法により相続財産の分配および名義変更手続きを行うことになります。

こちらは、別段期限があるわけではありませんが、あまり長く放置していると、更に手続きを困難にしてしまうこともありますので、速やかに進めていきましょう。

 

②遺言書=遺言書って?

 

遺言書は、被相続人(亡くなられた方)の意思が尊重される、もっとも優先的に従う相続財産の分割法です。

 

遺言書には、大きく分けて『普通方式』と『特別方式』の2つの形式があります。特別方式の遺言は、事故の遭遇などにより、緊急に死期が迫った時などに使用されるといったごく限られた状態のものであり、通常使用されるものではありませんので、ここでは、一般的に使用される普通方式の遺言書について話しましょう。

 

普通方式の遺言書には『自筆証書遺言』『公正証書遺言』『秘密証書遺言』の3種類があります。

『自筆証書遺言』は、本人が手軽に作成出来ますが、本人が確かに書いたものだという証明が難しく、形式不備、指定された財産の特定困難といった理由で無効になることもあります。

 

また、家庭裁判所に検認の手続きをしなくてはなりません。

 

『公正証書遺言』は、遺言の内容を公証人や証人に明かす為、秘密にしておくことは出来ませんが、もっとも公正さが証明され、検認手続きも不要です。

 

また、遺言書は、公証人役場の金庫に保管してもらえるので、紛失や偽造される心配もありません。

 

『秘密証書遺言』は、遺言内容を秘密にしておけますが、開封の際には、家庭裁判所で検認の手続きをしなくてはなりません。

 

もし、これから遺言書を作成しようと考えている方は、公正かつ安全な『公正証書遺言』をお勧め致します。

 

③相続人の調査・確定=だれを?どうやって調べるの?

 

相続人とは、相続財産を承継する人です。また、民法で定められた人を法定相続人といいます。

 

次の人が法定相続人となります。

 

*配偶者(内縁は不可)は常に相続人となり、次の順位のとおり、他の親族と一緒に相続人となります。

第1順位 子(直系卑属)

第2順位 父母(直系尊属)

第3順位 兄弟姉妹(傍系血族)

 

遺言書がない場合、もしくは遺言書に特定された財産以外の相続財産がある場合には、相続人全員で、相続財産の分割法を話し合って決めなければなりません。

 

そこで、相続人を調査し、確定する必要があります。

 

しかしながら、相続人の調査には、被相続人の出生から死亡までの戸籍や除籍謄本を取得し、相続人全員を確認しなければなりません。

 

私たち以外に兄弟が?!なんて言ったケースも実は少なくないのです。

 

また、その相続人全員と現在連絡が取れる状況にあるか?など、複雑かつ難しい問題になってしまう事もあります。

 

相続人が多く上手く調査出来ない場合や遠隔地に居住されている方、連絡が取れない方がいる場合には、専門家に相談してみるのも良いと思います。

 

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