さくら葬祭の取り組み

2024.08.31

一座建立の想い

一座建立の想い

さくら葬祭では、茶道の「一座建立(いちざこんりゅう)」という考え方を大切にしています。

茶道における「一座建立」とは、亭主(ていしゅ)と客が心を一つにして、共に作り上げる、調和のとれた美しい空間や時間を指します。

今回は、さくら葬祭が目指す「一座建立」について、お伝えします。

 

【葬儀社だけでは作り上げることができない「一座建立」の空間】

先日、ある葬儀をさせていただきました。
あまりにも突然のことで、心の準備をする間もありませんでした。
ご家族は「無宗教葬」を希望されました。

自分のご家族が亡くなられて大変な中、気丈に、的確にお招きする方々へ連絡をされていました。

お通夜は大勢の参列が予想されました。無宗教という形で、大人数ですと統制がとれずにぐちゃぐちゃになってしまう可能性もありました。
スムーズに進めていくためには、いかにこなすかということに集中せざるを得ないということ、そして時間厳守が必須になるということを喪主様に説明いたしました。
そのことをご理解してくださった喪主様は、参列される皆さまに時間厳守をアナウンスしてくださいました。

お通夜当日は、暑い中でみなさんが心をひとつにし、ひとりひとりの心に響く、温かいお通夜になったと思います。
大切なご家族を亡くされ混乱の中、大勢の方々に連絡し、注意事項のアナウンスをされたご家族の気丈さには頭が下がる想いです。

人数の多いご葬儀では、喪主様だけでなく、ご親族や会葬者様のご協力も大切です。
お葬式は、喪主様、ご遺族様、会葬者様のご協力があってできること。葬儀社だけの力では成り立ちません。
茶道には「一座建立」という言葉があります。
「一座建立」とは、「茶席において亭主が心を尽くしてもてなし、提供される側も客という立場ではなくお互いを尊重し、その瞬間を大切なものとして尊重しあう」という主人と客の一体感を表す言葉です。
さくら葬祭のお葬式はこの「一座建立」を目指しています。
まさに、「一座建立」とはこのような式のことではないかと思えるような体験でした。

 

【お客様に寄り添うのではなく、気持ちを受け止めるために】

告別式はご家族のみでの式となりました。

大勢の方に参列していただいた通夜も終わり、翌日の告別式はご家族だけの大切な時間になりました。

当日、どうしてもということでご家族以外の関係者様がお見えになりました。開式直後でしたので、演奏は始まっていました。そのお客様には式場の入口でお待ちいただき、演奏が途切れたタイミングで入っていただきました。
シーンと張り詰めた空気の中、バイオリンの音色が響いています。その中を人が入っていくとその緊張感が失われてしまうからです。「最後は家族だけで」このご家族の思いを最優先にしました。
ご家族様のお気持ちをできる限り想像し、可能な限りご家族の希望に沿う形の式にしたいと思っております。
しかし、逆の時もあります。悲しみの中、あえてお伝えしなければならない時もございます。それはケースバイケース。臨機応変に対応ができるようになるのは、何年もの経験が必要になります。それが真のプロフェッショナルであり、お葬式はホスピタリティ産業であるというさくら葬祭代表近藤の想いのゆえんです。

よく葬儀社は「寄り添って」というフレーズを使います。しかし、葬儀社は寄り添ってはいられないと近藤はいいます。

ご家族やご親戚の方の気持ちを受け止めるには、ときに俯瞰しながら、冷静な対応を進める勇気のようなものが必要なのです。

だからこそ、一座建立をこれからも大切にして参りたいと考えております。

 

まとめ

さくら葬祭は、葬儀を単なる儀式ではなく、故人様とご家族、そして参列者全員が心を一つにする「一座建立」を実現する場と考えています。

今回ご紹介した葬儀では、300名もの参列者の中、故人様とご家族、そして葬儀社のスタッフが一体となり、温かく心に残るお別れを実現しました。

葬儀社は単に寄り添うのではなく、状況を俯瞰し、ご家族の気持ちを受け止めながら、最善のサポートを行うことが大切だと考えています。

さくら葬祭は、今後も「一座建立」の精神を大切にし、故人様とご家族にとって忘れられない、あたたかいお別れの場を提供してまいります。

Books

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