著書:わたしの葬式『心得手帳』
2016.05.01
お葬式の打ち合わせもいよいよ最終段階に入ってきました。
今回は「料理の決定」に関してお伝えします。
今まで、お葬式の打ち合わせを順を追ってお伝えしてきましたが
「料理」は何故、最後なのでしょうか?
その理由としては2つあげられます。
・料理は返品が出来ない
・通夜、葬儀・告別式の人数の見当がつかないと最終決定が困難
この記事をお読みいただくと、「料理の決定」のコツをつかむことができるようになります。
料理の種類に関してはこちらのカタログを参考になさってください。
では、料理はどのように選べば良いのか。
通夜の場合
通夜の料理は「大皿料理」を選ぶのが好ましいでしょう。
通夜は、人数想定が困難です。
家族葬の場合をのぞいては、「想定人数」でご用意するしかないのです。
ご用意する基準としては、「想定人数」×0.7人分が最適といえます。
また、単品で用意するよりも「セットもの」で用意する方が好ましいでしょう。
通夜料理の中心は「お寿司」になります。
経験上のことなのですが、「お寿司」は食べやすいのか?
すぐになくなってしまいます。
通夜の性質上、ご会葬者はばらばらな時間に弔問にお越しになられます。
お通夜後半に弔問に来られた方に振る舞う料理がなくなってしまうことが多々あります。
その時「セットもの」であれば、残っている「オードブル」を振る舞うことができるのです。
「オードブル」は経験上、余ることが多いのです。
この、余るということが重要なのです。
より多くの弔問者に通夜振舞いを考えるのであれば「セットもの」をご検討ください。
また、「自身を基準」に考えることは要注意です。
たとえば、ご自身の経験で「通夜振舞い」には立ち寄らずに帰宅される。
「少しつまむ程度」で帰宅される。等々です。
通夜に料理を振る舞う、本来の意味合いは
大切な方、親しい方を亡くされている人に、「悲しみに立ち向かう力づけ」として、お酒の力を借りたり、料理を食べたりして「力をとり戻していただく」などの意味があるのです。
ご会葬者の年齢層、男女比率、関係も考慮にいれてご用意されるのが好ましいといえます。
葬儀・告別式の場合
葬儀・告別式終了後の※「精進落とし」の料理は懐石料理が好ましいでしょう。
※宗旨・宗派により呼び方は異なります。
「懐石料理」の意味合いは
昔、僧侶が修業中に空腹を紛らわすために懐に石を入れて温めたというところから、「空腹をしのぐ簡素な料理」を「懐石料理」というようになりました。
懐石料理の意味合いを考えると「好きな食べ物」より「空腹をしのぐ簡素な料理」をおすすめしたいのです。
「懐石料理」は個別のお膳なので「正確な人数把握」が必要になります。
ご用意する数は「人数」+1(故人にお供えする陰膳)になります。
司式者(お坊さんなど)にも「席におつきになられるか」の確認が必要になります。
「正確な人数把握」はお葬式の打ち合わせ時には非常に困難なので、
料理の種類と暫定人数を伝えておきます。
最終決定は、通夜時の最後になります。
お葬式の打ち合わせ8 火葬場同行人数に関して
⇒http://sougi-sakura.com/blog/knowledge/number-of-persons/
上記記事もぜひ、参考になさってください。
「料理の決定」に関しては以上となります。
「おもてなしの場」と考えるお葬式に、「料理」は
「ご家族の心意気」ともいえます。
葬儀についての資料を
ご送付いたします。