著書:わたしの葬式『心得手帳』
2016.07.11
(株)さくら葬祭代表の近藤卓司です。
お葬式には欠かせない要素が二つあります。
それを私は「コンセプト」と「ストーリー」と呼んでいます。
いわゆるビジネスの現場におけるコンセプトというのは、企画全体を貫く理念・観点といった意味合いで使われることが多く、企画の根幹とされます。
その企画がだれにとってどのように位置づけられるのかを考えることで、コンセプトは決定してきます。私は、このコンセプトを、しっかりとお葬式の場に持ち込むことが重要であると考えています。
お葬式の「コンセプト」を明確にすることの重要性
⇒http://sougi-sakura.com/blog/knowledge/concept/
ただ、お葬式においては、コンセプトを立てるだけでは不十分だと私は考えます。
そこで必要になってくるのがストーリーなのです。
お葬式に欠かせない要素のうち、もうひとつのストーリーとは何を指すのでしょうか。
私はお葬式に命を吹き込むものこそがストーリーであると考えています。
たしかに、お葬式のコンセプトさえ固まれば、それだけで細部の仕様はどんどん決めていけます。
しかし、それだけでは心に残るお葬式になるとは限りません。
【音楽葬を選ばれたお客様の事例】
お葬式の打合せ時にお客様からのリクエストがありました。
ご主人から亡き奥様へのお別れの言葉の後に
「翼をください」のリクエストがありました。
内容をいろいろとお聞きすると
「翼をもって自由になってほしい」との想いからです。
生花はユリを多用して翼に見立てました。
献奏曲も「亡き王女のためのパヴァーヌ」です。
この曲は在りし日の、幼い王女様が宮殿のお庭で「パヴァーヌ」という舞りを踊っていた様子をイメージして作曲されたと言われています。
「パヴァーヌ」とは16〜17世紀頃ヨーロッパの宮廷の間で流行した舞曲です。
ゆったりとした優美な曲想が特徴で、上品な格調の高い旋律は孔雀が羽を広げ
雄大に歩いている様子を表しているとも言われているようです。
孔雀は、国や地域によって神様の乗り物、
また天部の乗り物と言われることもあるそうです。
このようにしてつくられたストーリーはあなただけのものです。
あなたならではのストーリーで演出されたお葬式は、
ほかにはない「あなたの葬式」に姿をかえ、遺族はもちろん
参列した人の心にいつまでも残るのです。
葬儀についての資料を
ご送付いたします。