音楽葬
2015.11.10
19世紀の偉大な作曲家ブラームスの作品に、ホルンのために
書かれた唯一の楽曲「ホルン三重奏曲」があります。
この曲自体は大変有名でよく演奏されますが
第3楽章がブラームスの母親が亡くなった際に書かれた
葬送の曲であることはあまり知られていません。
ホルン三重奏曲が完成したのと同時に母親が亡くなったため
ブラームスは当初でき上がっていた第3楽章を差し替え
現在のような形にしました。このように完成後に一つの楽章を丸々差し替えることは音楽史上まれなことです。
また、全楽章の中でもこの楽章だけが異質であること、ブラームスがこの曲を単独で発表せず、あえてホルン三重奏曲の中に入れた意味ははかり知れません。
「標題音楽」を好まなかったブラームスがこのようなストーリー性のある音楽を書いたことも異例のことです。
また、第3楽章の主題にはドイツの古いコラール「愛する神の導きにまかすもの」が用いられ、より重厚な対位法で書かれています。
これらのことは母への強い想いの表れであると言えます。
葬儀についての資料を
ご送付いたします。