音楽葬

2016.09.05

人生に金メダル

人生に金メダル

故人への献奏曲は、レクイエムや想い出の曲、リクエスト曲などの他に

 

「故人を讃える曲」

 

「故人への感謝を表す曲」

 

「ご家族への力づけを表す曲」

 

などから、最もふさわしい曲を選びます。

 

 

今回は、「故人を讃える曲」から『パリの散歩道』を紹介いたします。

 

2014年ソチオリンピック、フィギュア・スケートで羽生結弦選手が金メダルを獲ったショートプログラム(SP)での曲は「パリの散歩道」でした。

 

作者はゲイリー・ムーア(北アイルランド出身のギタリスト、歌手、作曲家)です。

 

フィギュア・スケート競技初日である2月7日(日本時間)は、ゲイリー・ムーアの3回目の命日でもあったのです。

 

 

1949年のパリを覚えているよ

  シャンゼリゼ大通り

  サンミシェル通り ボージョレーの味

  あなたと ずっといっしょだった

  あのパリの日々

 

  古い写真を見ると思い出す

  コンコルド広場で過ごした夏の日々

  いくらでも 書き続けることができるよ

  パリの日々の思い出を

 

歌詞は、「1949年のパリを覚えているよ」ではじまるのですが、

これは父親に宛てたメッセージであるといわれています。

 

そこには切ない背景があります。

 

 

主人公の父親はブラジル系の軍人であり、アイルランド駐屯中に母親と出会います。

 

その父の名がパリスであったといわれています。

 

1949年に主人公は誕生、父親は主人公の顔を見ることなく帰国します。

 

この曲には、まだ見ぬ父親への想いが込められています。

 

結局、主人公は父と会うことはできませんでした。

 

 

父親との想い出は「いつまでも美しい」

 

悲しいほどに美しい。

 

 

 

三人の息子さまから父親(故人)に「人生に金メダルを捧げます」

 

とのお別れの言葉を捧げて、『パリの散歩道』を献奏です。

 

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