なずな日記

2018.04.25

おいちゃんに会いに来てくれた人

おいちゃんに会いに来てくれた人

おいちゃんが亡くなってひと月くらい経ってからでしょうか、おいちゃんの顧問先だった会社の奥さんが、訪ねてきてくれました。おいちゃんがいた頃、私もたまにお会いすることがありました。税理士と言う仕事は、事務方の方がなじみがあり、本業をしている社長よりも事務方担当の奥さんの方が、おいちゃんをよく知っている場合が多いのです。近くのお店に行って、食事をすることにしました。

 

なずなさん、畦道先生にはお世話になりました。なずなさんとはお葬式以来ですね、御無沙汰しております。

畦道先生とは市の無料相談で知り合ったんです。大変信頼できる方だと思い、さっそく家に来てもらって顧問契約をすることになったんですよ。

 

畦道先生がうちに初めて来たときはちゃんとスーツを着て来たんですが、そのうちにだんだんと普段着っぽいものを着てくるようになって、ニット帽をかぶってサンダルで来たときは本当に驚きました。

でも、本来の仕事だけでなく、いろいろと助けていただきまして、本当に感謝しています。ありがとうございます。

 

そう、おいちゃんは仕事の時でもジーパンで行くような人でした。自分では、それなりにおしゃれに気遣っているつもりのようでした。プライベートでは、夏なんか下着のシャツに短パンと言う格好で外を自転車で走り回っていました。

その格好で自転車に乗っていたとき、とある顧問先の人が住むマンションの下を通りかかったのを、顧問先の奥さんに見つかったことがありました。

「あ、うちで頼んでいる税理士さん、あの人よ」

御主人がどれどれ、とベランダに見に来て言ったそうです。

「えっ、あれが~?」

パリッとしたスーツを着た、立派な人を想像していたんでしょうね。さすがにこの格好では仕事に行きませんでしたが。

 

そうですか、そんなに喜んでくださるなんて、畦道もあの世で感謝していることでしょう。私もうれしく思います。ありがとうございます。

 

その時はランチをご一緒させてもらいましたが、私はどちらかと言うと夜行性。お子さん達がいないときにでも、一緒に居酒屋に行きましょう。

大切な人が亡くなった後に、こうして訪ねてきてくださるのは、心休まるものです。

 

先日、自宅マンションのロビーに出たら、おいちゃんと一緒にたまの贅沢を味わった寿司屋の女将さんが、自転車に乗っているのが見えました。心配そうにうちのベランダを見上げています。

ベランダには、以前なら2枚の敷布団が干してありましたが、今は一枚だけ…

 

おいちゃんがいないのはさびしいけれど、皆さんの気持ちはうれしく思います。

 

心優しい人達に感謝いたします。ありがとう。

 

Books

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