お伝えしたい『葬儀の知識』
2023.09.09
インターネット広告やテレビCMなどでお葬式の受付け窓口となり
お葬式の依頼者を提携する葬儀会社へ紹介するお葬式集客会社の事を当ブログでは
ネット葬儀社と定義します。
ネット葬儀社には様々な種類がありますが割愛をさせていただきます。
また、ネット葬儀社は自社でお葬式そのものを施行するわけではありません。
2023/06/07 東洋経済オンラインの記事
ネット葬儀の価格破壊で「下請け」業者は悲鳴
零細業者は「ただの『遺体処理業』か」と吐露
上記の記事を参考にネット葬儀社について考察してみました。
2000年代半ば以降、インターネットで定額の葬儀プランを売り出す仲介業者が続々と参入し、葬儀の価格破壊が起きている。そのあおりを受けているのが、既存の葬儀業者だ。
ネット業者が参入する前の葬儀は、喪主や家族が自分で葬儀業者を選ぶことは少なく、お寺や町内会、病院を通して紹介されるのが主流だった。葬儀の価格や内容は比較しようがない。ゆえに明細を提示しない業者もいるほど、どんぶり勘定がまかり通っていた。
「20年前はひどかった。依頼者の家柄を見て、『あの家だったら300万円でも払う』『会社の取締役の家だぞ、もっと取れるはずだ』なんて言葉が飛び交っていた」と神奈川県の葬儀業者は当時を振り返る。
ネット業者の登場で低価格化が進んだ
2023/06/07 東洋経済オンラインの記事
ネット葬儀の価格破壊で「下請け」業者は悲鳴
小規模な葬儀の需要の高まりもあり、ネット業者は「一日葬」「家族葬」という簡略化した葬儀プランを作り出した。既存の葬儀業者もネットの相場を念頭に置いた価格設定を迫られていった。
定額で安い葬儀プランは、消費者にとってメリットが大きい。だが、ネット業者間の価格競争が激化し、低価格化はさらに加速していく。ネット業者が参入し始めた当初、最も簡素な火葬式(直葬)であっても20万円ほどだったが、今では最安で8万円を切るプランも登場している。
そもそもネット業者は、自社が葬儀を行うわけではない。提携する葬儀業者に施行を委託し、葬儀業者から仲介手数料を得るというビジネスモデルだ。その手数料は葬儀費用の約3割といわれる。低価格の葬儀プランでは「収支トントンか、赤字になる」と、ネット業者からの委託経験のある複数の葬儀業者は嘆く。
「ある時期までは価格の適正化が進んだといえたが、価格は落ちるところまで落ち、今は限界まで来ている」
そう話すのは、葬儀業者の依頼を受けて遺体の搬送や安置、スタッフの派遣を行うA社の代表だ。同社の遺体安置施設には面会室があり、出棺の前に遺族は故人とのお別れができる。
ところが近年、ネット仲介で火葬式を行う葬儀業者から、「遺族の面会はできないことにしてくれ」と言われることがあるという。
面会室を利用すれば、葬儀業者からA社へ支払う追加料金が発生する。低予算の火葬式を請け負う葬儀業者は、ただでさえ利益が出にくいため追加料金が発生するのを避けたいのだ。
A社代表は、「遺族から希望があれば面会させないわけにはいかない。うちが無料でもやるしかない」と話す。
通夜や告別式を行わず火葬だけを行うことを火葬式と呼ぶが、正式な定義があるわけではない。遺族の面会の有無についてプランに記載がない場合もある。
「面会できないと葬儀業者に言われれば、遺族はそうするしかない。費用を削るためにやらない業者もいるだろう」(A社代表)
格安葬儀を請け負う葬儀業者の中には、最低限の費用まで削ろうとする業者までいるのが現実だ。
ネット葬儀社の台頭により、お葬式価格の明瞭化が進んだ事は消費者にとって、とても良い事であると思います。
一方で、追加料金がかからないことに縛られて、本当に必要なサービスの提供が受けられない消費者は數多く存在すると思います。
お葬式、特に喪主の経験をされる事は生涯の中で数回あるか、または、ないかも知れません。
消費者は、何が必要で何が不要であるかを知らないままお葬式を終える事は多々ある事かと思います。
また、ネット葬儀社の誇大広告による消費者からのクレームも多数ある事も知っておいた方が良いでしょう。
薄利であっても葬儀業者がネット業者の「下請け」をやめないのはなぜか。その理由は葬儀業者の集客力の乏しさにある。
葬儀コンサルタントのS氏は、「地方の零細業者はプロモーション力がない。ネット戦略もITに特化したネット業者には到底かなわない」と指摘する。
その結果、自力で仕事が取れなくなり、取れたとしても単価が低い仕事ばかりになる。利益が出なければ、営業をかける体力も失われていく。「結局、ネット仲介で集客せざるをえないが、利幅が小さいため、量をこなすしかなくなっていく」(S氏)。
2023/06/07 東洋経済オンラインの記事
零細業者は「ただの『遺体処理業』か」と吐露
葬儀単価の低下と薄利多売を加速させているのは、葬儀業者自身でもある。ネット業者が値下げできるのは、値下げをしても引き受ける葬儀業者がいるからだ。
あまりに低価格な葬儀は引き受けないという業者もいる一方で、「食うに困った零細業者の中には、安くても何でもやるという業者が増えている」(都内の葬儀業者)。引き受ける業者がいる限り、葬儀価格は下がり続ける。
こうした下請け業者には、「大手の葬儀会社から独立して事業を立ち上げた一人親方も多い」(同)という。かつては歩合制で給与水準が高かった葬儀会社の給与が下がり、独立する人が増えた。ネット仲介に頼れば自分で集客せずとも紹介で仕事を得られるため、独立しやすく、新規参入が加速したという側面もある。
実際、葬儀業者の事業所数は20年前の約5倍の2544事業所(2020年時点)にまで増えた。葬儀の簡素化が加速したコロナ禍の20年以降も増え続けている。
退場する業者も多い
だが、新たに入場する事業者が増える一方で、経営不振によって退場する業者もまた多い。
「年十数件葬儀を受けていれば食べていけた家族経営の業者は、ここ15年ほどでほとんど淘汰された」
そう話すのは、1998年から葬儀紹介の東京葬儀社総合案内センターを運営しているM氏だ。ネット仲介に詳しい三国氏は、ネット仲介の葬儀が増えた影響をこう指摘する。
「従来は葬儀業者が喪主や家族との打ち合わせの中で、その人にベストな葬儀を提案してきた。しかし定額のネット葬儀では、提案をして追加費用が発生すると、仲介したネット業者にクレームが行く可能性がある。そうなれば次の紹介につながらない。葬儀業者は『余計なことをしないように』と、客よりもネット業者のほうを見て仕事をするようになった」
30年間葬儀業に携わる葬儀会社の経営者は、「このままでは葬儀業者はただの『遺体処理業』になり下がってしまう」と危惧する。
葬儀業者がネット仲介への依存体質を変えなければ、自らの首をますます絞めることになるだろう。
葬儀社を設立する際に許認可は不要です。
参入障壁がとても低いとも言えます。
また、記事にもあるように20数年前のような葬儀社が多く存在していた事も事実です。
異業種からの葬儀業界への多くの参入は、今までの葬儀社自身に問題があります。
新規参入業者は良かれ悪かれ、葬儀業界に新しい風を吹き込むきっかけになる事を強く願います。
ネット葬儀社には数多くの問題がありますが、消費者側のリテラシーを高める事が最も重要であると考えます。
さくら葬祭がネット業者の下請けにならない理由は2つあります。
一番の理由は、ネット業者とは理念の共有が出来ないからです。
そして、ネット業者の提携葬儀社に対して多くの疑問があります。
優良葬儀社を紹介、とありますがどう考えても優良どころか、最低な葬儀社が多数、提携先となっているからです。
葬儀社どころか、法人格ではない一人親方の、社ではなく個人も多く存在しています。
安全面を考えるといかがなものでしょうか。
そのような葬儀社と一緒にされたくはない、との思いです。
さくら葬祭はこれからも、専門葬儀社としての道を進む所存でございます。
葬儀についての資料を
ご送付いたします。