お伝えしたい『葬儀の知識』
2022.02.08
みなさま、こんにちは。年が明けて初めてのブログになります。
さくら葬祭では、今年もおひとりおひとりの思い出を大切に、感謝を込めたお見送りを心がけてまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。
新年最初のブログが少々重いお話になってしまうかもしれませんが、とても大切なことをお伝えしたいと思っています。
今回は、「故人の尊厳を守る」ということの意味について、さくら葬祭代表・近藤の話をご紹介いたします。
近藤はいいます。
お葬式をする場合、とても短い間にさまざまなことをお客様に決めていただかなくてはなりません。みなさま、悲しみの中で初めてのお葬式の準備をしなくてはいけないため、考える余裕もないのが実情です。
そのような状況にあって、ご家族の悲しみに寄り添い、本当の気持ち、希望を引き出しながらサポートしていくのが我々葬儀社の務めですが、その小さな一つ一つの判断の積み重ねによって、お葬式の精度が決まるのです。ですから、故人様の尊厳を守りながら、「このような式にしてよかった」と思っていただけるお葬式にできるのかどうか、それが葬儀社の腕の見せ所だといえるでしょう。
中でも、最も難しく、知識と経験の必要な分野が故人様のお体の保管についてです。
たとえば、故人様の亡くなり方は千差万別です。
さまざまな人生を歩まれた故人様のお体は、必ずしも最善の状態ばかりではありません。ご病気でお亡くなりになった場合は医師からたくさんの治療を施され、お体に大量の薬が使用されていることがあります。
また、残念ながら事故や火災等に巻き込まれてしまった方もいらっしゃいます。
医師は、生きているお体については熟知していても、亡くなった体をどうすれば良いのか、実はあまり知りません。それは私たち葬儀社の方が深い知識を持っています。
どのような形でお亡くなりになったかによって、お体の適切な保全方法は変わってくるのです。
知らぬ間に亡くなられたケースの場合は、お体を保つことが現実的に難しい場合もあります。
そのようなとき、葬儀社の私たちが、ご遺族やご友人にお葬式のスタイルとして火葬式を、敢えておすすめする場合もございます。
故人様の生きてこられた思い出を、ご家族、ご友人の方々とお葬式で共有する場合には、その時の印象が故人様との最後のお別れのイメージになってしまうことも。
ですから、故人様の尊厳を守るためにあえて、火葬をおすすめすることもあるのです。
尊厳とは、辞書を引くと「尊くおごそかなこと。」とあります。
どのような亡くなり方をされたとしても、故人様がこれまで歩んできた人生の尊さには何ら変わりはありません。その尊さを最後まで保ち、ご家族の思い出の中で生き続けて欲しいのです。
ですから、お葬式が故人様の尊厳を傷つけるようなことがあってはならないのです。そのためにあえて、一般的なお葬式ではないお見送りの形をご提案することもあるということです。
すべては故人様の尊厳を守り、ご家族様の未来を守るためなのです。
ですが、いくら故人様の尊厳を守るためとはいえ、適切なお葬式の形をお伝えするタイミングが非常に重要です。
タイミングや伝え方を間違えてしまうと、かえって喪主やご家族様のお気持ちを傷つけてしまうこともあります。私たち葬儀社は、故人様の尊厳を守ると同時に、残されたご家族のお心も大切にしなければならないのです。
その点で、キャリアの短い葬祭ディレクターや、葬儀会社専門ではなく、業種を広げたサービスをする会社であったりすると、その場の臨機応変な対応ができないことが多いものです。
ご家族がお葬式をするものだという前提のまま、何の考えもなく普通にお葬式を行ってしまい、参列者様や逆にご家族の悲しみを深めてしまうこともあるのです。
お葬式は、ご家族が悲しみに浸り、故人様との思い出に浸りながらしっかりとお見送りができて、初めて成功と言えるでしょう。単に悲しむだけで終わってしまってはダメなのです。
残されたご家族がその悲しみを乗り越え、これから新たな人生を歩んでいくひと区切りとなり、新しいスタートとなること、それがお葬式の大切な意義です。
故人様の尊厳を守ることは当然のこと。その上で、ご家族の心のケアまでできてこそ、本物の葬儀社といえるのです。
尊厳を守るということは、一筋縄ではいきません。ご家族の残りの人生にも関わってくると近藤は言います。
次回のブログでは更に詳しく、尊厳を守るということについてお伝えいたします。
葬儀についての資料を
ご送付いたします。