お伝えしたい『葬儀の知識』

2024.07.24

斎場の選び方 東京23区編

斎場の選び方 東京23区編

東京23区は1,000万人近い人口があるにもかかわらず、斎場(火葬場)が9ヶ所しかないことをご存知でしょうか?

斎場には公営と民営があることも、あまり知られていないのではないかと思います。

実は人口に対する斎場の割合が少ないため、どこの斎場も大混雑しており、予約が取りづらい状況です。しかも、斎場ごとに火葬費用も違い、住んでいる場所によって費用に大きな差が生まれてしまうのです。

今回は、東京23区の斎場の現状とお金にまつわるお話をお届けします。

 

【斎場とはお葬式をする場所のこと】

斎場とは、お通夜やお葬式を行うことができる施設のことです。民間と公営の斎場があり、お葬式だけでなく、会食する場所や宿泊設備が併設されている斎場もあります。

斎場=葬儀場と考えて問題ありませんが、葬儀だけを行う場所と、火葬もできる場所の2つに分けられます。

東京23区の場合、9ヶ所ある斎場に火葬場が併設されています。

【東京23区の斎場は9ヶ所】

亡くなられたご遺体は、必ず火葬しなければなりません。しかし東京23区には9ヶ所しか斎場がない上に、公営の斎場は大田区と江戸川区、たったの2ヶ所しかないのです。

<公営>
• 臨海斎場(大田区)
• 瑞江葬儀所(江戸川区)

<民営>
• 落合斎場(新宿区)
• 桐ヶ谷斎場(品川区)
• 代々幡斎場(渋谷区)
• 堀ノ内斎場(杉並区)
• 町屋斎場(荒川区)
• 戸田葬祭場(板橋区)
• 四ツ木斎場(葛飾区)

東京都では、1年間に10万人を超える人が亡くなっているのに、これでは火葬が追いつくはずもないでしょう。

 

【斎場によって違う火葬料金】

しかも、民間斎場7ヶ所のうち、6ヶ所は1つの会社が運営しています。東京23区の斎場は寡占状態であり、2021年に大幅な値上げがされたことも、火葬を待つ人にとっては頭の痛い問題となっています。

それまでは公営でも民営でも、火葬料金は50,000円前後でした。しかし現在の民間斎場の火葬料金は、最低でも90,000円かかるのです。

<火葬料金の違い>

当然のことながら、公営斎場の方が利用料金が安価であり、民間の方が高めの傾向にあります。

それならば、公営斎場を選びたいと思われる方が多いでしょうが、ここで少し思わぬ条件があるのです。

斎場の利用条件は、住民票のある場所によって変わるため、公営の斎場でも火葬料金に違いが出てきます。

・臨海斎場
港区、品川区、目黒区、大田区、世田谷区の住民:44,000円
上記以外:88,000円

・瑞江葬儀所
都民:59,600円
都民以外:71,520円

臨海斎場は公営とはいえ、安い料金で利用できるのは5つの区の住民だけです。つまり、23区内の都民が安く火葬できるのは、実質、瑞江葬儀所のみという状態です。

<そもそも火葬料金は場所によって違うという現実>

火葬料金は、全国一律ではありません。公営の斎場でも、それぞれ違うのです。

たとえば東京都町田市の場合、南多摩斎場の利用料は市民は無料ですが、市外の人は80,000円になります。

また、神奈川県川崎市の公営斎場は2つ、高津区に「かわさき北部斎苑」、川崎区に「かわさき南部斎苑」があり、川崎市民は6,750円で利用できます。(川崎市外居住者は60,000円)

横浜市には市営の斎場が4つあり(北部斎場、南部斎場、久保山斎場(火葬場のみ)、 戸塚斎場)、料金は横浜市民なら一律12,000円です。(市外居住者は50,000円)

そうなのです。火葬場は場所によって料金が違うため、公営の斎場であっても、住んでいる場所によって料金がまちまちになります。

では民間は?といいますと、さらに料金が高くなります。

先ほどもお話ししたように、東京23区の斎場は寡占状態。民間運営7ヶ所中、6ヶ所の斎場を東京博善という会社が運営しており、最低でも90,000円、最高で160,000円です。

それならば、公営の斎場で申し込もうと思うでしょう。しかし2ヶ所しかないため、なかなか予約が取れず、住所地に近いところでなるべく予約を取りやすいところをと考えると、使える火葬場はある程度限られてしまいます。

民間の斎場は公営よりは予約を取りやすいかもしれませんが、金額が高くなりますし、必ずしも希望の日程で予約できるとは限らないのがやっかいなところです。

【ご遺体の安置日数が伸びてしまったらどうすればよいのか?】

斎場の予約が取れないと、故人様のお体を安置する日数が日延べしてしまうこともあります。しかし、さくら葬祭では日延べによる、ドライアイスやご安置の追加費用の請求は一切いたしません。

多くの葬儀社は安置した日数分請求してくるかと思いますが、当社では、そのようなことでお客様やご家族の不安や精神的負荷をかけないよう、「追加費用なし」という判断をさせていただいております。

まとめ

今回は、東京23区の斎場の料金についてお話ししました。数が限られているため、ここがいいと思っても実際には好きなように選べないことがほとんどです。

公営の斎場は2ヶ所しかなく、住んでいる場所によって料金が違います。民間の斎場になりますと、料金はさらに高くなりますが、少しでも安い公営の斎場を予約したいと思っても、混み合っていてなかなか予約が取れないのが現実です。

そのような場合であっても、さくら葬祭では日延べによるドライアイスやご安置の追加費用が発生致しませんので、どうぞご安心ください。

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